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最短撮影距離能力の比較
こんばんは。コウです。
LUMIX 12-60mm とLEICA 12-60mm の近接撮影能力について比較してみました。
今回は写真枚数が多いこともあり、Flickrを利用しています。
初めての利用になるため、不具合等が起こるかもしれませんが、その際はコメント等頂ければ嬉しいです。
さて、近接撮影能力を比較する前に、仕様の比較をおさらいしてみましょう。
これらの記事にも書いていますが、下記のような仕様になっています。
LUMIX 12-60mm と LEICA 12-60mm の仕様の比較
LUMIX 12-60mm/F3.5-5.6
LEICA 12-60mm/F2.8-4.0
Panasonicサイト, Four Thirdsサイトより
※スペックが優っている方を赤字表記(サイズ等はコンパクトな程優としています)
ちなみに、LEICA 12-60mm のレビュー記事に関しては、こちらをご覧頂ければと思います。
それでは、広角側から比較してみましょう。
LUMIX 12-60mmとLEICA 12-60mmの最短撮影距離能力の比較
LUMIX 12-60mmとLEICA 12-60mmの広角端の比較
LUMIX 12-60mm 12mm開放(3.5)
LEICA 12-60mm 12mm開放(2.8)
ピント位置ですが、今回の写真全てにおいて、下記の写真の位置に合わせたので参考にして下さい。
開放の比較では、若干LEICAレンズの方が大きく撮れている結果となりました。
広角端では同じ大きさになるだろうと思っていましたが、ほんの少し違った結果になりました。
もしかしたら、これは誤差や個体差なのかもしれませんが、広角端における最大撮影距離は大差はないようです。
解像度の方は、LEICAの方が若干良いと思います。
ブログ上ではもしかしたら判別がつかないかもしれませんが、分かりにくいようであれば判別ができるよう工夫していきたいと思います。
やはり最も大きな違いは、F値の差によるボケ具合と明るさの差と言うことになるでしょうか?
シャッター速度は、LUMIX版が1/100、LEICA版が1/160となっています。
この辺りが表現力の差になってくるでしょう。
また、F5.6に関しても比較画像を載せておきます。
LUMIX 12-60mm 12mmF5.6
LEICA 12-60mm 12mmF5.6
F値を5.6まで絞った際に、LUMIX 12-60mmとLEICA 12-60mmの解像度を比較すると差が少し大きくなったかと思います。
LEICA版は高いレンズですので、差が出ないと困るのですが、LUMIX版が想像以上に優秀でかなり驚いています。
また、ボケの質感ですが右下に丸ボケが3つ程あると思いますが、LEICAの方が柔らかい印象ですね。
ボケが活きる作例ではないので分かりづらいようでしたらすいません。。。
続いて、標準域を比較してみましょう。
LUMIX 12-60mmとLEICA 12-60mmの標準域の比較
LUMIX 12-60mm 25mm開放(F4.5)
LEICA 12-60mm 25mm開放(F3.5)
驚いたことに標準域での比較では、撮影倍率はLUMIX版の方が大きいようです。
全域を通してLEICA版の方が大きくなる傾向だろうと思っていただけに驚きました。
但し、解像度に関しては撮影倍率こそ小さいですが、LEICA版の方が良いように思いますが、その差はあまり感じられない気がします。
ボケ量に関しては、LUMIX版が寄れているだけあって少し多いように思いますが、ほぼ同程度な気もします。
それにしても、標準域の撮影倍率にこれほど差が出るとは思っていなかったので驚きました。
比較ってやってみるものだなと思いました。
続いてF5.6をみてみましょう。
LUMIX 12-60mm 25mmF5.6
LEICA 12-60mm 25mmF5.6
F5.6に絞った際の、LUMIX 12-60mmとLEICA12-60mmの解像度の比較は、開放の比較とそれほど違わないと思います。
ただ、ボケ量は寄れる分だけ、LUMIX版の方が大きくなっていますね。
標準域に関しては、寄ることを前提に考えるならLUMIX版の方が有利に働く面も出てくるようです。
LUMIX版おそるべしコストパフォーマンスですね。。。
それでは中望遠にいってみましょう。
LUMIX 12-60mmとLEICA 12-60mmの中望遠域の比較
LUMIX 12-60mm 40mm開放(F5.5)
LEICA 12-60mm 42mm開放(F3.9)
同じ焦点距離に合わせたかったのですが、ズレが生じてしまいました。。。
LUMIX版が40mmでLEICA版が42mmとなります。
こちらも標準域と同様LUMIX版の方が撮影倍率が高いようです。
レンズをお持ちの方はご存知かもしれませんが、LUMIX版とLEICA版ではレンズの全長が一番短くなる焦点距離が違います。
LUMIX版は20mm付近が最も短くなり、LEICA版は12-16mm付近の領域で最も全長が短くなります。
もしかしたら、そのあたりのギミックが影響しているのかもしれませんね。
但し、解像度はLEICA版の方が徐々に有利になってきていると思います。
やはり値段が高いだけあって、寄れるだけでなく、寄った時の解像度にも力を入れていることが分かりますね。
また、標準域でも少し感じてはいましたが、LUMIX版では情報量が少なくなってきて密度が薄くなってきたように感じます。
(ISOがLUMIX版は400、LEICA版は200になっていました。もしかしたらその差もあるかもしれません。すいません。。。)
ボケの量は、寄れる分だけLUMIX版の方が大きいようですが、解像度や情報量が気になり始める領域となりました。
続いて、F8をみてみましょう。
LUMIX 12-60mm 40mmF8.0
LEICA 12-60mm 42mmF8.0
ISOが共に800まで上がってしまっていますね。。。
ただ、解像度としては若干改善していると思いますがどうでしょうか?
個人的に、この領域ではLUMIX版の情報量が気になってくる領域となりました。
ただ、LEICA版に比べて撮影倍率が高い事はメリットになりますね。
最後に望遠端を比較してみましょう。
LUMIX 12-60mmとLEICA 12-60mmの望遠端の比較
LUMIX 12-60mm 60mm開放(F5.6)
LEICA 12-60mm 60mm開放(F4.0)
望遠端で初めてLEICA 12-60mm の本領が発揮されましたね。
最大撮影倍率、解像度、ボケ量等全てにおいてLUMIX 12-60mmより優れました。
ボケの質感は、やはりLEICAの方が柔らかい印象ですね。レタッチ的に例えるならとても丁寧に筆でボカしていると書けば良いでしょうか?
ボケ具合が前後左右均等に滲んでいると感じます。
LUMIX 12-60mm に関しては、望遠端の解像度が少し甘いかなと思っていましたが、今回もそのように感じます。
個体差の可能性もありますが、デジカメ infoさんのサイトにあるレビューでも同様の傾向があるようです。
次にF8.0の画像をみてみましょう。
LUMIX 12-60mm 60mmF8.0
LEICA 12-60mm 60mmF8.0
LUMIX 12-60mm に関しては一段絞る事で解像度が良くなっていますね。
逆に、2段分となる LEICA 12-60mmに関しては、開放よりも解像度が悪くなっているように思えます。
これはもしかしたら回折現象の影響かISOの問題かもしれませんね。
LEICA 12-60mm に関しては、折角ですのでF5.6も見てみましょう。
LEICA 12-60mm 60mmF5.6
個人的にはF5.6が最も解像度が高いように思えます。
レンズ性能は、一段絞る程度が良いパフォーマンスを発揮する傾向が感じられますね。
望遠端の結果を見る限り、LEICA版の簡易マクロ性能は、防塵防滴のマクロレンズのないLUMIXにおいて強い味方になってくれそうですね。
LUMIX版になると望遠域ではF8.0まで絞る事になるため、暗くなってしまいます。そのため、光量が少なくなる近接撮影ではライティングの工夫が必要になってくる場面も出てきそうですね。
総評
撮影倍率
広角端と望遠端では、LEICA 12-60mmの方が大きく撮影できた。しかし、標準から中望遠域では LUMIX 12-60mm の方が大きく撮影できる結果となった。
解像度
解像度に関しては、LUMIX 12-60mm よりも LEICA 12-60mm の方が良いと感じられるが、広角から標準域に関しては、LUMIX 12-60mm の解像度もかなり良くその差はほとんど感じられませんでした。
ただ、中望遠から望遠端になるとLUMIX版の解像度は徐々に落ちてきているようです。この領域からLEICA版が優位に立ってきました。
ボケ
ボケの量は、基本的に一段分優位な LEICA 12-60mm の方が優位だが、標準から中望遠に関しては、LUMIX 12-60mm の方が寄れるためボケ量で同程度か LEICA版を上回る結果となった。
ボケの質感については、流石にLEICAの方が柔らかく美しいボケを見せてくれました。前後左右に均等性が高く、またそのグラデーションも丁寧に薄くなっていく感じです。
終わりに
今回の比較に用いた被写体が、もっと小さめの被写体であれば解像度の差がもっとハッキリと分かったかもしれませんが、LUMIX 12-60mm が想像以上に健闘している結果となりました。
コストパフォーマンスという意味ではLUMIX 12-60mmは本当に優秀ですね。
但し、マクロ撮影を行いたいユーザーにとっては最大撮影倍率の高い望遠端の性能が最も重要かと思います。
その場合は、どうしてもLEICA 12-60mmの選択になってしまうでしょう。
通常の撮影の比較に関しては、この記事のトップページ書いていますのでよろしくお願いします。
また、次のページでは見た目の比較についてご紹介していますので、ご覧いただければと思います。